Nippoku Style | 素晴らしい発表でした
 
 本日、「筑波大学と地元高校との高大連携シンポジウム2010」で、本校の2年生6人が、多くの皆さんの前で研究成果を発表しました。
 このシンポジウムは、科学技術振興機構のサイエンス・パートナーシップ・プログラム(SPP)事業として行われ、国立大学フェスタ2010の一つとしても位置づけられています。
 シンポジウムは二部構成で、第一部の「数理的考察による常陸太田復権計画」は、少子高齢化が急速に進む常陸太田市のまちづくりに若者の意見を反映させようというもの、第二部の「数理モデルによる地域チェンジ」は、抽象的な数学が社会における様々な問題を解決することに役立つことを示す内容でした。
 本校は、第二部での発表でしたが、生徒自身が身近な生活体験の中から問題を発掘し、その問題をオペレーションズ・リサーチの理論を用いて分析し、解決策を提案するというものです。
 本校生は、自分たちの通学路が暗いという問題を取り上げ、それを解決するためには街灯をどのように配置すれば明るさが均等になるかという視点で研究を行いました。
 生徒達は、まず街灯がどのように配置されているかを調べて地図上に表しました。そして実際に、夜間の明るさを照度計で一つ一つ測定しながら、問題となる地点を浮き彫りにしていきました。
 それを踏まえて、現在使われている水銀灯型の街灯と、照射範囲は広いが価格の高い太陽光発電型の街灯をどう組み合わせていけば、コストを抑えながら通学路の明るさを確保できるか考えました。
 机上の計算だけでなく、通学路を何回も歩きながら、建物や樹木の陰など、太陽光発電型の街灯を設置できない場所を確認したり、児童公園の周りは、多少コストがかかっても広い範囲を照射できる太陽光発電型の街灯を設置することにしたりと、様々な視点から検討を加えました。
 その結果、水銀灯型と太陽光発電型を上手く組み合わせることで、現在の街灯の数を大幅に減らすことができるという結論に辿り着きました。下にしめした写真で、「実行結果」と書かれているものがその成果です。実際の発表では、水銀灯型と太陽光発電型の設置場所が点滅するようになっており、緊張して発表している生徒達にはわからなかったでしょうが、会場で聞いている方からは「わかりやすいね。」「うわぁ、すごい。」という声が聞こえてきました。
 生徒達が緊張して発表したのには二つの理由があります。一つは、大勢の研究者の前で高校生である自分たちが発表する緊張感。もう一つは、何と、日立北高の発表前に、前内閣総理大臣の鳩山由紀夫さんが会場においでになったのです。鳩山さんが入り口に姿を現した途端、会場からは「えーっ、うっそー!」「マジかよ!」などの声が上がり、会場全体が興奮の渦に巻き込まれてしまいました。
 鳩山さんがいらっしゃることは、事前に誰も知らされていなかったのですからみんな驚くのは当然です。今日は、政治家としてではなく、オペレーションズ・リサーチ理論の専門家としておいでになったのです。政治家になる前、鳩山さんは大学で教えていらしたのです。
 そういう会場全体が興奮した雰囲気の中での最初の発表ですから、本校生6人が緊張したことも当然です。でも、本校生の発表は、校長という立場からそう思うのではなく、お世辞抜きで「素晴らしい!」と思いました。生徒達は原稿を見ることもなく、自分で納得して、自分の言葉で説明していることがよくわかる本当に素晴らしい発表でした。
 最後に、鳩山さんと各校ごとに記念撮影をしました。そのとき鳩山さんが私に、「あっ、これは街灯のグループですね。あの発表よかったですよ。」と話してくださったことが、本校生の発表の素晴らしさを表していると思います。撮影後、鳩山さんは生徒一人一人と握手をしてくださいましたが、「うわぁ、感激。もう、手を洗えない。」と興奮しながら話している生徒達を見ていると、今回のシンポジウムで発表した経験が、鳩山さんのサプライズでより印象が強くなり,生徒達の心の中にとても大きな宝として残っていくことを確信しました。


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