Nippoku Style | 一体何の匂いだろうね?
 
 今日から課外が始まりましたが、午後2時頃、廊下を歩いていたら、どこからともなくいい匂いが漂ってきます。一緒に歩いていた職員と「一体何の匂いだろうね?」と話していましたが、何の匂いかわかりません。どことなく、ストーブでスルメを焼いたときの匂いにも似ています。
 何の匂いかわからないまま校舎を歩いていると、どうも化学実験室の方から匂ってくるような気がしました。それで、2階の窓から1階にある化学実験室の方を見ると、生徒達が中で動いているのが見えます。何か実験をしているようです。
 化学室に近づくにつれ、匂いが段々強くなっていきます。
 化学実験室は窓も入り口のドアも開いていたので、そこから匂いが漂い出ていたのです。実験室の黒板には「味噌からNaClを取りだそう」と書かれています。味噌を水に溶き、それを加熱することで、味噌を造る時に加えられたNaCl(塩化ナトリウム)を取り出そうというものでした。
 実験室の中にいる生徒達は、もう匂いに慣れてしまって気づかなくなっていましたが、部屋中、味噌のいい匂いに満たされていました。
 いくつかのグループに分かれて実験していましたが、あるグループは、ガスバーナーの脇に雑巾を垂らしていました。
    「その雑巾、どうしたの?」
    「廊下からの風で、ガスバーナーの炎が揺れないようにしてるんです。」
生徒達もいろいろ工夫しているのです。
 加熱後、蒸発皿の中に白い結晶が残りましたが、それを指で触った生徒が「これ塩だよ!」と嬉しそうに隣の友達に話しかけている姿が印象的でした。
 授業や実験で味わう小さな感動。生徒がそれを感じてくれたら最高です。


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