Nippoku Style | 朝日にキラリと光るもの
 
 ここ数日、朝は氷点下まで気温が下がる寒い日が続いていますが、今朝こんな光景を見つけました。車を降りて駐車場から玄関に向かう途中、朝日にキラリと光るものがあるので腰をかがめてよく見ると、たくさんの霜柱が地面の中から空に伸びるように立っていました。
 霜柱は、寒すぎてもできません。霜柱のできかたは皆さんも御存知でしょうが、簡単に説明しておきます。
 霜柱は、土中の水分が凍ってできたものです。夜間から明け方にかけて地表が冷やされ、地表近くの水分が凍るとその分だけ、土中の水分が毛細管現象によって地表に向かって細かい土の粒の間を昇っていきます。上がってきた水分は地表面で冷やされ、前に凍っていた氷を押し上げます。これを繰り返して、上へ上へと押し上げるようにどんどん伸びていき、霜柱ができあがるのです。
 つまり、霜柱ができるためには、気温が氷点下であること、土の中は氷点下でないこと、土の粒が毛細管現象のおきる大きさであること、などの条件が揃うことが必要なのです。寒すぎると土の中の水分も凍ってしまうし、砂地では隙間が大きすぎて毛細管現象がおきないし、踏み固められた場所では土が持ち上げられず、霜柱はできません。
 今朝見つけた霜柱の中には、二段になっているものもありました。
 小学生の頃、たくさんできた霜柱を、わざわざ道から外れてサクサク踏みながら登校したこともありました。霜柱をサクサク踏む時の、足が地面に柔らかく沈み込む感触は気持ちいいのですが、その後、靴の周りが泥だらけになってしまい、汚れをおとすのに苦労した想い出があります。
 霜柱の一本一本は幅が1〜2oしかなく、ちょっと触れると折れてしまうほどですが、それがたくさん集まると地面を持ち上げるような大きな力となるように、学校も生徒や教職員一人一人の力が集まって、学校としての大きなパワーが出てきます。
 そうかんがえるとき、生徒一人一人を大切に育て続けてきたこれまでの本校の姿勢が、現在の日立北高のパワーの源になっていることは間違いありません。


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