Nippoku Style | 受精の瞬間が見られてよかった
 
 今日の午後、ウニの発生の実験を2年生が行いました。
 雌のウニから卵を、雄のウニから精子を取りだし、プレパラート上で受精させ、受精の過程を観察する実験です。例年、この時期に行います。
 卵や精子は薬品を使って強制的に取り出します。スライドガラスにスポイトを使って卵を取ることだけでも簡単ではありません。顕微鏡で未受精卵を観察した後、未受精卵にピントを合わせたまま精子を加えて受精する瞬間を観察しますが、なかなかうまくできずに悪戦苦闘しながら観察していました。受精の瞬間が観察でき、受精膜が見られると歓声が上がります。
 実際に観察すると教科書や図説に載っているようなきれいな受精卵はなかなか見つかりません。観察できた友達のところにあつまり「どこどこ。見せて」「見つからない。ねぇ、どこ?」と和気あいあいとやっていました。
 片目で顕微鏡を覗き、もう片方でスケッチするのは普段やったことがないことなのでとても疲れますが、本校生は基本的に真面目で一生懸命に取り組んでいました。
 「受精」という神秘的な現象を観察した生徒の感想をいくつか紹介します。
 「卵と精子が受精して、ほんとうに膜ができて感動しました」
 「ウニからたくさんの精子がでてきてびっくりし、いろいろな発生段階の細胞を見ることができて感動した」
 「受精膜が張ってくるところがはっきり見えてよかった。また、受精膜が精子が入るのを阻止していてすごいと思った」
 「予想していたよりも精子が小さくて驚いた。受精膜はすごく薄そうに見えたけど、本当に精子が入ってきませんでした」
 「受精の瞬間が見られてよかった。もっと瞬間的に受精膜が拡がるものと思っていたが、徐々に拡がっていく様子が観察できた」
 皆、新しい発見をしたようなとても充実した表情で実験室をあとにしていました。きっと忘れられない実験になったと思います。


copyright (c) Hitachikita , All Rights Reserved

Supported by 日立北高等学校同窓会「北窓会