Nippoku Style | 32回目の新入生を迎え、入学式を行いました
 
 好天に恵まれ、平成24年度入学式を多数の来賓、保護者出席の下で、盛大に挙行することができました。本日は土曜日ということで、両親が揃って出席されているところが数多く見られました。
 今春の本校への入試倍率は1.10倍でしたが、受験生の質は高く、意欲あふれる優秀な生徒が入学しております。入学時点における「進路希望調査」において、国公立大学への志望がほとんどであり、今年は特に、理系を希望している者が多いのが特徴的です。また、高校で力を入れたいことは何か、との問いには、学習課外、部活動の両方と答えている者が圧倒的に多数でした。「文武不岐」を掲げ、運動部活動推薦入試を行った成果ではないか、と考えております。
 本日の入学式においても、担任から呼名されて、自信のある声で「はい!」としっかりした返事をしていた者がとても多く、たいへん頼もしく感じました。返事を聞きながら内心では「そうか、しっかりガンバッテくれ」と応援しておりました。
 入学式終了後、来賓の方々から「とても後味のよい入学式でしたね」「いい子どもたちですね、鍛え甲斐がありますね」とのお褒めの言葉をいただきました。お世辞半分でしょうが、気分はとてもいいものです。
 本日の式辞の一部を紹介します。
 入学生の皆さんに、お願いしたいことがあります。
 
 それは、「夢を持ち、その夢に向かって、主体的に努力してほしい」ということです。
 
 「夢」という言葉は「志」、あるいは「目標」といってもよいでしょう。自分の夢を思い描けるか、自分の志を立てることができるか、夢や志を実現するための具体的な目標を設定することができるか、そしてその夢や志、目標に向かって努力を積み重ねることができるかということです。もちろん、その努力はやらされるのではなく、自らすすんで、主体的に努力するということです。
 
 1963年、アメリカのキング牧師は、演説のなかで「I have a dream」、つまり「私には夢がある」と人々に語りました。その夢とは、黒人に対する様々な社会的差別をなくすことでした。5年後の1968年、キング牧師は暗殺されましたが、「I have a dream」という彼の言葉は、差別に苦しむ多くの人々の心を勇気付けました。その後、アメリカの黒人差別は大きく改善されました。そして、2009年、アメリカ初の黒人大統領であるオバマ大統領が誕生したのは、キング牧師が亡くなってから40年後のことでした。
 
 このように、夢の力は不可能を可能に変えることができます。夢を大きく思い描くことは私たちに不思議な力を与えます。
 
 しかしながら、夢を持つだけでは不十分です。同時に努力を惜しまないことが重要です。「継続は力なり」本校開校以来の合い言葉があります。パナソノニックの創業者である松下幸之助氏も「継続できれば失敗しない」と自らに言い続けて努力しました。凡人は成果がでるまでに断念し、成功するまで我慢ができずに諦めてしまうのです。
 
 何かに情熱を傾ける、何かに向かって一心不乱に取り組む、口でいうのは簡単ですが、実行することはとても難しいものです。自分一人では途中で挫折してしまうかもしれません。そのときは、皆さんとともにある私たち教職員のことを信じて、ついてきてください。
 
 「自分の夢を持ってください。そして、その夢に向かって、主体的に努力してください。」このことを肝に銘じて日々生活することを期待しています。



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