Nippoku Style | 細胞分裂の中期と後期、確認するのはほんと〜にむずかしい
 
 体細胞分裂の観察を光学顕微鏡をつかって観察します。この実験は難しいと思われています。一般には、分裂している最中の細胞があるが顕微鏡でとらえられない生徒が多いことがその一因です。
 「全員に、教科書や図説にあるようなはっきりした像(前期、中期、後期)を確認させる」というのが本校生物科の目標です。そのため、数年前からタマネギではなく長ネギを使います。授業予定の3から4日前に長ネギの種を蒔き、発根させます。発根したら固定液(エタノール、酢酸)に浸し、その後希塩酸で湯せんして温め、細胞の解離をさせておきます。
 長ネギの発根、固定、解離にはそれぞれコツがあります。特に、固定するのは午前中がいいようです。時間帯まではまだ不明です。細胞の解離も温度調節に気をつかいます。
 生徒が観察した手順を紹介します。@種を水洗いする。Aろ紙で水気をとる。Bネギの根をスライドガラスにのせ、先端から2〜3mm切りとる。C酢酸オルセインで染色する。Dカバーガラスをかけ、ろ紙をのせて全体重をかけて押しつぶす。E顕微鏡で観察する。Fスケッチする。
 Dの全体重をかけてネギの根端を押しつぶすのが、うまくできない生徒がいます。カバーガラスが割れるのではないかとの不安があるようです。教員の手本を見ても全員がうまくいくことは稀です。
 今回もほとんどの生徒が細胞分裂の観察ができました。しかし、全員が前期、中期、後期及び終期のすべてを見られるとは限りません。いまだに、むずかしい実験のひとつです。
 恥ずかしいのですが私も、カメラで簡単に顕微鏡の像が撮影できることをはじめて知りました。勉強になりました。



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