Nippoku Style | 「サイボーグ009」が大好きだった
 
 昨日、進路講演会を行いました。講師は、ロボットスーツHALの生みの親である山海嘉之・筑波大学教授です。
 先生は筑波大学で、1991年からロボットスーツHALの開発を始めました。機械工学や生体医学などを融合した学術領域「サイバニクス」を新しく創り出し、約17年をかけてHALを完成させました。
 ロボットスーツHALは、人の動きをアシストする世界初のサイボーグ型ロボットで、これを身に付けると、例えば10キロの米の袋を4つ、つまり40キロを片手で楽々持ち上げられます。持っている本人には3〜4キロくらいにしか感じられないようです。
 その仕組みは「8つのセンサーと8つのパワーユニットが備えられ、そのセンサーが脳から筋肉へと発せられる命令=微弱な電気信号を感知します。その命令をコンピュータで解析して人の動作を予測します。その予測に基づいてしてモーターユニットを駆動し人の動きをアシストするのです。
 このHALを利用すれば、体力が落ちてきた高齢者や体の不自由な人が、少ない力で体を動かすことが出来るようになります。例えば足腰が弱った高齢者が装着すると、立ったり座ったり、或いは階段の上り下りなどの動作が楽に行えるようになります。
 小学5年時の作文「将来、科学者になって、人の役に立つロボットをつくりたい」を紹介されました。「興味を持った分野を自分から勉強した」とおっしゃり、「自ら学ぶ力を身につけてほしい」と注文していました。
 こんな機会はめったにありません。山海先生の講演から「山海先生自身の生き方」を学び、「夢を実現するヒント」をいただきました。今後に生かしてほしいものです。
 講演後、山海先生を控え室に案内した野里彩純(3の5)さんは貴重なアドバイスをもらいました。数学の苦手な彼女は大学進学後に学ぶ生活デザイン分野について「数学」への不安があります。その不安を山海先生に解消していただきました。先生のアドバイスは魔法使いの言葉のようでした。
 そんな山海先生の生徒へのメッセージは次のとおりです。「『夢・情熱・人を思いやる気持ち』がないと、新しい発想は生まれない。夢と志を持つのは一つの才能で、そんな人を育成しなければならない」




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