Nippoku Style | 生徒の作品が「長塚節文学賞」に入賞しました
 
 皆さんも「長塚 節(ながつか たかし)」という方を御存知だと思います。代表作は「土」という小説で、多くの人に読まれていますね。
 長塚節は、明治12年(1879年)に、現在の茨城県常総市の農家に生まれ、茨城県尋常中学校(現茨城県立水戸第一高等学校)に入学しましたが、4年後に病気療養のために退学しています。そして、その後の病気療養中に、文学への関心を高めていったといわれています。
 21歳のときに正岡子規に入門して短歌誌「アララギ」の創刊に携わり、子規が亡くなった後も、子規の写生主義を継承した作風を発展させていきました。一方で、数々の小説を「ホトトギス」に掲載するなど活躍しました。代表作である「土」は「東京朝日新聞」に連載され、当時の農村の写実的描写が高く評価されています。その才能を期待された長塚節でしたが、病気のため、明治45年に亡くなりました。
 現在、常総市では、長塚節の偉業を記念して、短編小説・短歌・俳句の三部門で「長塚節文学賞」を選定し、優秀な作品を表彰しています。
 今回、「短歌」「俳句」部門で本校生の作品が「入賞」の栄誉に輝きました。今年は、全国から19,075の応募があり、その中からの入賞ですから立派です。
【短歌部門】に入賞した7句と【俳句部門】入賞した1句を紹介いたします。各作品とも、読み手に情景がはっきりと伝わる、とてもいい作品だと思います。31文字、17文字に自分の気持ちを凝縮する短歌・俳句の魅力、それがよくわかる作品だと思います。
 作者は、現在2年生です。
【短歌部門】   
   持久走寒さは肌をさすけども自分の為だと走り続ける      滝  萌希 さん
   雪がふり子供がはしゃぎ家の外たくさんできる雪だるまたち   永山 愛梨 さん
   着信音手にしたスマホに映る名にはじける鼓動とはがゆいこころ 二年 男子
   澄んだ空無数の光我照らす真冬の空にオリオン座あり      大高 彩奈 さん
   祭りの後みんなが帰ったその場所にかすかに残るみんなの面影  佐藤 悠佑 君
   宿題の書き初めしてる弟の額に汗が流れ出ており        前田 健翔 君
   それぞれの楽器の奏でる旋律が重なり初めて音楽となる     増子 美咲 さん

【俳句部門】
   新年の願いを込める五円玉                  村田みなみ さん


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