2018.7.6 関東地区高校PTA連合会大会栃木大会に参加

第64回関東地区高等学校PTA連合大会栃木大会の第1日目に参加しました。参加したのは私と,渉外部の佐久間教諭,PTA副会長の石川博志さんの3名です。第1日目は宇都宮市の中心部に位置するマロニエプラザで開催されました。全体会は例年通り,高校生によるアトラクション,全体会,記念講演という構成です。記念講演が非常に興味深く楽しい内容でしたので,その一部を記します。
□記念講演
演題 「世界文化遺産日光東照宮の謎と真実」
講師  日光東照宮特別顧問 高藤 晴俊 氏
講師の高藤氏は,長期間日光東照宮に奉職した経験から,自ら東照宮の建造物の調査研究を行い数々の新発見や新解釈を発表しているそうです。今回の講演内容はそれに基づくものでした。
まずは東照宮の位置について。日光東照宮の位置は,静岡県久能山にある東照宮からみて富士山を越えて一直線上にあるとのこと。久能山にお参りすることは日光東照宮に向けて手を合わせることであり,富士は日本一であり,音韻的に不死と重なる。さらに,日光東照宮は江戸(東京)から見て真北に位置する。当時の人々は天文学についての知識があり,日光が北極星の方角であることを知っていた。高藤氏は写真家しとしても有名で,自らが撮影した,陽明門の真後に北極星を中心に星々の回る写真は,東照宮の日光鎮座の理由を解明する手がかりとなったそうです。スライドに映されたこの写真は感動的でした。      次は陽明門について。陽明門は一般的に,その絢爛豪華さから徳川家康の権力の象徴を表すものだと解釈されているが,別の側面を持っている。陽明門に施された彫刻の数々には,徳川家康の,太平の世が続く願いが込められている。その一例として,動物彫刻の貘がある。中国には,夢を食べると言われる貘の常食は金属であるという言い伝えがある。戦乱の世では金属は武具に変えられてしまうが,平和な時代ならその必要はなく貘が安心して沢山金属を食べられる。有名な「眠り猫」にも平和への想いが込められているということです。この他にも歴史の門外漢でも充分楽しめる内容豊富な講演でした。

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